プロジェクト・ヘイル・メアリーの小説を読みました。
もし地球の太陽が死にかけていると知ったら、あなたならどうしますか?――そんな衝撃的な設定から始まる小説が『プロジェクト・ヘイル・メアリー』です。
まずは要約です。
舞台は近未来。太陽のエネルギーが急速に失われ、地球上のすべての生命が30年以内に滅びる危機が訪れます。
その唯一の解決策として打ち上げられたのが、恒星間宇宙船〈ヘイル・メアリー〉。主人公のライラン・グレースは、真っ白な部屋でひとり目覚めます。
自分の名前さえ思い出せないまま、少しずつ記憶と真実を取り戻していく彼。
やがて明らかになるのは「人類最後の希望を託された存在は自分自身だった」という事実でした…。
だいぶ前から話題になっていたSF小説ですが、ようやく手に取りました。
読み始めたら、あっという間に読んでしまいました。
上巻中盤で意外な“あの存在”が登場してから物語が一変。
孤独なSFの物語が変わり、ワクワクが倍増しました。


プロジェクト・ヘイル・メアリーのレビュー
一言でいうと、「めちゃくちゃ読みやすいのに、本格的」。
SF小説というと専門的な科学知識が多くて身構えてしまいがちですが、本作は違います。
・難しい数式や理論は出てくるけど、流し読みでも理解できる
・主人公が記憶喪失なので、読者も一緒に謎を解いていける
この2点のおかげで、専門知識がなくても物語に没入できます。
SFもので、科学要素も多く出てきますが、そこは科学知識に詳しくなくても楽しむことができます。
なにより、グレースは、真っ白い奇妙な部屋で、たった一人で目を覚ました。ロボットアームに看護されながらずいぶん長く寝ていたようで、自分の名前も思い出せなかった(Amazonの要約)、というところから始まるので、読者自身もグレースと一緒に少しずつ事実を思い出していくことができるので、読みやすさがあります!
宇宙船になぜ、乗っているのか?
その事実を少しずつ思い出していきます。
自分が「太陽エネルギーが指数関数的に減少している状況」を解決しないといけないことも。
特に上巻の中盤、「ある存在」と出会ってから一気に物語が加速!
孤独なサバイバルSFが、予想もしなかった方向へ広がっていくのが本当にワクワクしました。

読んで絶対に損はないよ!
プロジェクト・ヘイル・メアリーのAudible版
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」はAudible版があります。
本を開いて読むと言うのが難しい場合も、Audible版ならイヤホンさえあれば、聴けるのでおすすめです。
プロジェクト・ヘイル・メアリーの映画化
2026年に映画化予定です。
監督:フィル・ロード & クリストファー・ミラー
脚色:脚色は作者のアンディ・ウィアーの別作品の「火星の人」を映画化した「オデッセイ」を手がけたドリュー・ゴダート
出演:ライアン・ゴズリング
映画化を最も強く推し進めた人物は、主人公を演じるゴズリングだそうです。
ゴズリングは作品に夢中になり、読み終える前から「この壮大な物語を映画にするには、“彼ら”しか考えられない」と確信し、自らフィル・ロード&クリストファー・ミラーの監督起用をスタジオに働きかけ、参加が決定。
ただ、この予告はネタバレが入っているので、これを見る前に小説を読むことをオススメします!
映画公開前に読めば“先取り感”を味わえますよ。

