米澤穂信さん著の「冬期限定ボンボンショコラ事件」を読みました。
感想を書きます。
冬期限定ボンボンショコラ事件のネタバレなし感想
<古典部シリーズ>も有名で面白いですが、それに引けを取らない<小市民シリーズ>の最終巻です。
あらすじ
小市民を志す小鳩君はある日轢き逃げに遭い、病院に搬送された。
目を覚ました彼は、朦朧としながら自分が右足の骨を折っていることを聞かされる。
翌日、手術後に警察の聴取を受け、昏々と眠る小鳩君の枕元には、同じく小市民を志す小佐内さんからの「犯人をゆるさない」というメッセージが残されていた。
小佐内さんは、どうやら犯人捜しをしているらしい……。
:東京創元社のサイトより引用
感想
面白かったです。
小鳩くんが入院ということで、安楽椅子探偵的な立ち位置で話が進んでいきます。
その推理先が過去を振り返りながら進んでいくところに惹き込まれました。
むしろ、どちらかというと過去編がメインという形。
それもあって間延び感は若干ありました。
作中のセリフでもありますが、中学生の小鳩くんの「鬱陶しさ」たるや、、、
なんとなく過去の話を退屈に感じてしまうのはわたしだけでしょうか
しかも、小鳩くんの轢き逃げ犯のほうは小山内さんが動いているので、絶対に問題ないだろうという謎の安心感もありましたね。
しかし、最後の章で一気に謎が解けていく感覚は爽快でした!
細かいところに伏線もたくさんあり、改めて最初から読んでみたい感じもあります。
「小山内カタルシス」(勝手に名付けた)もこれまでのシリーズ通りで、スッキリしました。
これで<小市民シリーズ>も終わりということで、寂しい限りです。
冬期限定ボンボンショコラ事件のネタバレあり感想
ネタバレありで感想を書きます。
まず、みんな生きてて良かったです。
たしかに看護師さんだけ名前がずっと出てなかったな、とか
今回は車にブレーキの跡がなかったかな、とか
小山内さんを年下だと思っていたな(これは仕方ない気も)、とか
登場人物がほんとうのことを言うわけではない、とか
改めて、伏線が散らばっており、きちんと回収されていると思いました。
小鳩くんと小山内さんは高校を卒業しても、付き合いは続いていく未来が示唆されたもの良かったですね。
小山内さんが「自分を心配させた」というのを理由にしているので、小山内さんが小鳩くんと離れることを許さないでしょう!
冬期限定ボンボンショコラ事件の感想まとめ
冬期限定ボンボンショコラ事件を読みました。
<小市民シリーズ>の最終巻ということで、寂しい気持ちもありますが、とても面白かったです!
小鳩くんと小山内さんは、小市民にはなれなかった気がします。
猫に引っかかれたことに触れないようなれなければ、小市民ですね。
古典部シリーズもおすすめです。